皆さんは、お寺の鐘撞堂が何百年も倒れずに立っていることを不思議に思ったことがありませんか?
この鐘撞堂の大きな特徴は何だと思いますか?
- 重心が鐘により低くなっている
- 柱が太い
- 屋根が重い
- 柱が内側に傾斜している
この様な特徴の中で、柱が内側に傾斜している構造の事を「四方転び」と言います。
この四方転びは、大工の手間で考えると非常に手間のかかることで、垂直に柱を立てる構造に比べて何倍もの手間がかかります。
構造材の加工は直角が無くなり全て勾配にする必要があり、内装材も直角に切ることが出来ず、同じ長さに切ることが出来ません。
このような苦労をしてもメリットがあるのは、鐘楼の様なバランスの悪い構造物を、地震力、風圧力から耐えること。
図解で説明します。
人は立っているところが揺れた時、風が吹いたとき、重心をずらして構えますが、それをイメージをしてみてください。
先人の知恵はやはり素晴らしいですね。
いつか構造の専門家の研究で実証されると面白いのではないかと思います。
小値賀島のTinyBeeさんのトレーラーの構造が、この四方転びです。
機能だけでなく、内部空間が広く感じられる効果もあります。